[特派員レポート 2011年8月] 八ヶ岳タンゴ合宿 – Kero

八ヶ岳タンゴ合宿 生活編

暑い暑い関東から抜け出して、八ヶ岳のタンゴ合宿へ。出発は土曜日13日。

バス交通
いつもはJRで行っていたのだけど、今年、高速バスのツアーがあるのを見つけ、使ってみた。かなり渋滞はしたものの、午後3時野辺山着。いつもなら高原ロッジのバスに乗り、途中から心臓破りの坂を上っていくのだけど、今年は足が痛いのでタクシーにて藤沢市野外体験教室まで行った。

レストランごはん
初日の夕食。量も質も素晴らしかった。ごく普通のてんぷらとかでなく、地元の食材を工夫して彩りも美しく創作料理のような感じさえあった。味もかなり手(チョキ)。2年前にはお料理の質が落ちていてがっかりしたのだけれど、委託会社が変わったのか、コックさんが変わったのか、、とにかくおいしく大満足。ついつい食べ過ぎてしまった。

いい気分(温泉)お風呂。
お風呂は温泉ではないが、結構広く踊った後に体の疲れを癒したり、汗を流したりするのには十分だ。ただ、2,3年前から深夜の入浴が出来なくなったので、2時3時まで踊って寝る前に一風呂、というのは出来なくなった。自然、お風呂にその日に入ろうと思う人は早めに踊りを切り上げるようになる。

家部屋
居室は体験教室の宿泊棟なので二段ベッドで、質素ではあるけれど、木をふんだんに使った部屋は落ち着けるし、踊った後に寝るだけなのでほとんど問題ない。今回は最大で7人が一緒に寝起きを共にした。普段から親しくお話しているタンゴ友、2年前に同室になっていろいろお世話になったSさん、神戸から来ている二人組みのお嬢さんたちと楽しく過ごせた。

病院鍼治療
今回膝が痛く、着いてからもいつも気になっているような感じだった。もう一つのHグループの世話役さんの旦那様に毎年鍼をしていただいていたので、グループは違ったのだけど、お願いして打ってもらった。置き鍼というのが中心で膝周辺と足の指の付け根、足の外側など7~8箇所打ってもらっても2000円しない。まったく申し訳ないような金額なのだけど、これがいつもよく効くのだ。患部以外のツボを刺激して、痛いところを治してしまうので、なんだか手品みたい。

矢印左右交流
関東各県はもちろん、愛知、関西、広島、新潟、地元に近い山梨、長野などなど日本の各地からタンゴ好きが集まってきており、再会を喜び合ったり、新しい地方の仲間が出来たり。ここ、八ヶ岳でしか会うことができない人もいるので貴重な交流の場になっている。


撮影 by マックさん

同室の西宮のお嬢さん二人のうち、お一人はお父さんとの参加。パパにはよく踊っていただいているけれど、娘さんもタンゴを踊るのだ。関西のタンゴ事情などいろいろ話した。

双子座おはなし
その関西から参加されたお嬢さんに聞いた話。神戸にキタノサーカスというミロンガがあるのだが、そちらに去年12月、Maestro Jorge DispariMaria La Turcaが来訪されたときの話を聞かせてもらった。
彼らの踊りがどんなに素晴らしく愛に満たされていたか・・・。YouTubeで見ていて涙が出たあの踊りを直接目で見ることができた彼女たちがちょっと羨ましかった。ああ、私もこの眼で一度彼らの静かな愛ハート達(複数ハート)といたわりの踊りを見てみたいなぁ。

これが話題に出た神戸での彼らの踊り、、、心に温かく、何度見ても涙涙が出ちゃう。。。


Jorge y La Turca “Maleza” (Kobe – Japan) 23-12-2010

そして、彼女たちが言うには、Dispariワークショップの中でも再三、ミロンガでのCodigo(ルール)の話、相手を大切にすること、周りの人たちへの敬意を忘れないこと、フロアでの流れを作ることの大切さ、などを話し、またミロンガの途中でさえも、「ミロンガの途中だけれども、これだけは皆さんに話させてほしい」と前置きして、そのようなことを話してくださったそうだ。その後、タンダとタンダの間のコルティーナでは誰もフロアに居残るようなこともなく、フロアマナーもかなりよくなったのだとか。。。
うーん、やはりブエノスの伝統を大切に思う、マエストロの言葉は深いなあ。。。


パン
お昼ごはん
残念ながら、この宿泊施設にはお昼ご飯を出すお店や売店がない。車で来ている人たちは近隣のレストランや蕎麦やなどに行ったり、観光地でランチしたりできるけれど、私たちは移動手段がないので、前もってパンを買っておいたり、カップラーメンを持っていっておいて、外の木陰のベンチで食べた。
お天気もよく、風も爽やかで気持ちがいい。友達おしゃべりしながらゆっくり過ごしたのも楽しかった。


撮影 by マックさん

位置情報お昼寝眠い(睡眠)&おしゃべりタイム
今回は足が痛いというのもあり、レッスン(2コマだけ)やミロンガ以外ではなるべく踊らないで過ごすようにした。
2年ぶりに行って気がついたことは、レッスンとミロンガタイム以外にあまり人が踊っていなかったこと。以前はいつもだいたい誰かがタンゴをかけて踊っていたように記憶しているが、今回は音楽がかかっていなかったり、人がいてもおしゃべりや昼寝をしていることが多かったような。。。私もテラスでちょこっとお昼寝したときには、風が爽やかでとっても気持ちよかった.

八ヶ岳タンゴ合宿 レッスン編 パート1

今回、八ヶ岳のタンゴ合宿でルシア&アルバロ先生の音楽性のクラスを2コマとった。以前、横浜の赤レンガ倉庫でアルバロ先生たちのクラスを受けたときに、踊るときに一番大事なアブラソ、姿勢などをとても丁寧に教えていただいたので、今回もかなり期待が膨らむ。


撮影 by マックさん

「音楽をどう表現するか?」というテーマ、今私にとって一番興味あるところだ。よりタンゴの音楽と調和した踊りをするためには、理論的なことと実践的なことの両面からの理解が必要だろう。

今回は膝の調子があまりよくなかったので、ヒールをはかずにスニーカータイプのシューズでレッスンに参加した。

るんるん<音楽性①>のレッスンスタート!

位置情報基本中の基本、「ビート=拍」というものについて

タンゴはすべてビートでできている。すべての曲に脈々と生きているビートにまずしっかり乗って踏むことが大切だ。もう一つ、基本的には奇数の拍(1拍め、3拍め)が強いビート、偶数の拍(2拍め、4拍め)は弱いビートになると教えてもらった。

まず音を聴きながらビートに合わせて一人で歩く練習。一拍に一歩、一番の基本だ。しっかり体重をのせて音をはずさないように歩かなければ・・・。2倍、4倍の長さでじっくりと、または半分の長さで細かく踏むときにも、この「ビートで感じる」ということが基本になる。

奇数拍でしっかり踏むようにし、偶数の拍では次に踏む足の準備をするように気をつけるのだ。文字で書くととても簡単そうに思えるけれども、しっかり音を聴きながらジャストのタイミングでしっかり体重をのせることは、思ったよりも難しく感じた。

そう、なんの分野においても「準備する」、ということは大事だと思う。楽器の演奏でも文章を読むときにも、スポーツをするときにも、次にくることのための体と心の準備ができていないと、肝心のところでうまくいかない。


位置情報
メロディーの表現について


さて、「ビート」(リズム)という切り口の次に、もう一つ先生が私たちに提示してくださった音楽の要素に「メロディー」があった。曲のあるところではメロディーが、あるところではリズムが、また別のところへくるとその両者がタンゴを語っているのだ。先生の説明を聞きながら音楽に耳を傾けると、「なるほどなあ、、、」とガッテン!できる。

このことをふまえて、音楽を聴きながら二人で並行に並んで歩いたり、組んで歩いたり、簡単な動きでビートに合わせて踊っていったりした。音をはずさないように、一歩一歩を丁寧に、二人で息を合わせて踊る。これが思っている以上に結構難しかったりする。

私はリズムが際立つところではビートに正確に乗ることを意識し、メロディーが流れているところでは、音を味わいながらゆっくりと時間をかけて踏みしめたり、体の中のエネルギーを蓄えて、「溜め」を作るように心がけた。とはいえ実際には、そのときに組んだお相手との感じ方にズレが生じたりしてピッタリ合わせるというのはそんなに簡単なことではなかった。

一通り自分たちで練習してみた後に先生のお手本の踊りを見ていると、本当にこの二つの要素を見事に表現されており、「ああ、なるほどなあ、こういう風にリズムとメロディーを踊り分けるのか・・」と思った。

さて、そうこうしているうちにレッスンも終盤へ差しかかってきた。

位置情報最後のまとめとして先生が話されたことは、、、

・ 基本的には、男性が音楽をよーく聴いてそのダイナミクスの変化に応じて動きの緩急をつけながらリードしていくので、男性が音を取れなければよい踊りにはならない。女性も男性のリードに片耳、音楽に片耳を向けて、自分でも音をよーく聴きながら溜めたり遊びを入れたり(つまり、そのときには女性が自分の時間として意志をもって表現する)していかないといけない。

・そして、そのように音楽と調和しながら踊っていくために大切なことは、とにかく音楽をたくさん聞き込み、音の変化を知ることである。例えば、その音楽のどこにエネルギーの山が来るのか、または、ここで音がパッと途切れるのだ、などということを熟知することで、どう踊ればよいか、ということは自然とわかってくる。

位置情報レッスンを受けてみて


私もパートナーも、この奇数拍、偶数拍をどう使って踊るか、というテーマはとても新鮮で面白いと感じたので、レッスン後、少し習ったことをふまえて練習したり、いろいろと話をしたりしてみた。


私が思うには、こういうこと(強拍と弱拍を意識して踊ること)は大切なことだけど、あまりそれだけにとらわれると自分らしさが出せなくなるような気もする。リズムのこと、メロディーのこと、いろんなことがわかった上で、基本の取り方を練習したら、あとは自分の感覚を信じて踊ることも自分たちらしさを出すためには大事なことじゃないのかなぁ。。。。

位置情報疑問に思ったこと

タンゴの中で偶数の拍(特に4拍目)に強烈なアクセントがある曲については、どのように踊ったらいい感じに踊れるのだろうか・・・・まだまだ、タンゴの道は先がながーいなあ。

八ヶ岳タンゴ合宿 レッスン編 パート2

さて、<音楽性①>のクラスの後、部屋で昼寝をして前夜の寝不足を解消し、ルシア&アルバロ先生の<音楽性②>のクラスへGO

このクラスは<音楽性①>の内容を踏まえて、実際にミロンガでどう音楽を表現していくか、というテーマである。

位置情報まず、タンゴを踊る人なら皆さんご存知とは思うが、大きく分けてタンゴは次の3つの音楽に分類される。

 リズム系の音楽 
 メロディー系の音楽  
 ドラマティック系の音楽

このうち、③のドラマティック系の音楽はデモなどではよく使われるが、普通はミロンガでかかる頻度は少ない方である。

そういうわけで、①と②についてがミロンガで踊る為に重要になってくるわけだが、①のリズム系の音楽は小刻みに踏んだり、男性があまり動かず周りを女性が動くことが多いので、混んだミロンガでもスペースに困ることが少ない。

それに対して②のメロディー系の音楽の場合、カミナンドや、例えばサリダのようにスペースを使う動きになりやすいので、混んだミロンガで踊るためには、コツが必要になる。

ミロンガで踊る場合、空いている、混んでいるなどの状況や音楽の種類により、使うステップも考えて選択する必要が出てくる。あらゆる状況に対応できるように、男性はいろんな「カード」(引き出し?)を持っており、すぐに音に合わせて取り出して使えるようにしておきたい。

で、難しいと思われる「混んだ状況でメロディー系の音楽がかかった場合」を想定して、先生が一つの「カード」として「たとえばこういう風に踊るとスペースがなくても音にあった動きができるよ」というパソを教えてくださった。

一つひとつはとても小さな動きで、このいくつかの動きを音楽をよく聴き、”間”をとりながら組み合わせて踊っていく。そうすると大きな場所をとらなくても踊ることができるので、サリダのように2,3歩動くと場所がなくなって立ち往生する、というようなことにはならないのだ。

そして、もう一つ、「コンパクトに動ける」、という利点だけでなく、「女性に充分な時間を与える」こともできるパソなので、メロディーの流れを使って女性が自由に表現することもできる。

私たちはこの例題のパソを分解しながら少しずつ練習した。普段やっている踊り方と違うので結構苦労している人も多かったように見受けられたけれども、自分としては女性が自分の感覚であっさりも、こってりも表現することが出来て、可能性が広がる動きで非常に楽しめた。

クローバーそう、この動きを練習しているときに、先生が一度練習を中断しておっしゃった。

「皆さん、今日のテーマとはちょっと違うのですが、ミロンガで踊るには大切なことなのでお話します。ミロンガで踊るときには、流れて行かなければなりません。たとえ、混んでいたとしても、少しずつ空間を移動しながら前に進んで行ってください。全体の流れが止まるようなことにならないように、誰かがスペースを独占するようなことにならないように、みんなが少しずつ流れて行ってください。」

この時、フロアは結構混んではいたけれども、踊れなくなる、というほどではなかったと思う。
ただ、狭いフロアで踊りなれていない方や、普段から大きく踏む方はなかなか思ったように動けなかったかもしれない。

フロアの流れに沿って進んでいく方向を男性が調整したり、女性にうまくリードを伝えたりするためのいくつかのポイントを先生がアドバイスして下さったのだけど、これがとても役に立ったと思う。

さて、続き。。。

一通りみんなで練習したあと、先生がいくつか話をしてくださった。

その時のスペースを使って、音楽を充分に表現するために、男性はたくさんのカードを持っている必要があります。メロディー系の音楽に合う「カード」、リズム系の音楽に合う「カード」、どちらにも使える「カード」などです。
今日、教えたこの「カード」はメロディー系の音楽の時に使ってください。リズム系の音楽のときにこの「カード」は使わないでください。それではこの動きのよさが生かされません。この動きはメロディーが流れて充分に時間があるときに、その威力を発揮できるのです。

リードをするのはいつも男性で、彼は形を描いていきます。その形に色を塗っていくのが女性の役割です。男性のリードと音楽を聴きながら、自分なりの音のとり方、踏み方、遊び方などで女性が色を塗ります。男性が時間を与えてくれたときには、それを使って自分の踊りをします。時間を与えたのに、何も女性がしなければ、次から男性は時間をくれなくなるでしょう。

女性が望んでいるものはパソをどんどん繰り出していくような『動いた感』ダッシュ(走り出す様)でなく、音をよーく聴いて、男性が音に入れて(表して?)いくような『踊った感』るんるんです。

男性の皆さんは、1女性を大切に 2音楽性 3周りへの配慮の3つを大切にして踊ってください。
女性の皆さんは、1自分のスタイルを持たない 2音楽性 を大切にして踊ってください。(女性は一度踊ることをOKしたら、アブラソなどあらゆることを男性に合わせるようにしてください)

ミロンガでは自分だけがやりたいパソをやって大きなスペースを使うようなことをせずに、みんなで少しずつスペースを共有するようにして、お互いを尊重しながら踊ってください。

位置情報レッスンを受けてみて

せっかくタンゴを踊るなら、音楽をめいっぱい表現したいと常々思っていたのだけれど、音楽のタイプによって使うパソもいろいろ選んでいかなければならないのだ、(もちろん選ぶのは男性)というのは今まであまり意識したことがなかった。
ビートとメロディー、ハーモニーが訴えかけてくるものをまるごと味わいながら、より自分たちらしい味(インスタントな味でなく、ちょっと複雑で大人の味)が出せるようになったら更に嬉しい。

今回のレッスンで、先生が教えてくださったことをいろいろやってみて、強く自分が感じたのは、踊っている人たちが一人ひとりが皆、このように音をよーく聴いて踊るようになったら、きっとフロア全体にも素敵なハーモニーが出来てきてとても美しい流れができるのではないかな?ということだった。ミロンガの会場にそんなハーモニーが紡ぎ出されるようになったらさぞや気持ちがいいだろうなあ・・・。

位置情報最後に。

ルシア先生、アルバロ先生、とても為になるレッスンをしてくださり、本当にありがとうございました!!

八ヶ岳タンゴ合宿 ミロンガ編

さて、八ヶ岳タンゴ合宿日記もいよいよ今日で最終回である。今回はミロンガについて。

八ヶ岳のタンゴ合宿では昼間はレッスンを取りたい人はレッスンをとったり、自分たちで踊ったり、車などで観光に出かけたり、皆さん思い思いに過ごし、夕食後、各棟の一階の共有スペースでミロンガが行われる。会場は木の床でとても踊りやすいし、各棟でDJさんが異なるために、それぞれ特色ある選曲で踊ることができて、皆さん会場を移動したりしながらその時の気分などでいろんな味わいのミロンガを楽しむことができたと思う。


撮影 by マックさん

位置情報涼しくて快適な会場
東京などでは今年は特に節電のためにミロンガも暑さ対策が大変だけれど、八ヶ岳の合宿では8月でもクーラー無しでミロンガを楽しむことができる。少し踊って疲れたり暑くなったら、テラスに出て自然の風に当たりながらお喋りを楽しんだり、お酒を飲んだりして、のんびりと過ごすことができる。

ビール湯のみビールなどのお酒は洗面所に溜めてあるお水で冷やしてあり、各自マイカップを持っており自由に飲めることになっている。無駄なゴミを出さないためにもマイカップはとてもいいと思う。私は踊るときにはお酒を飲むとバランスが悪くなり、ヒーロしただけでフラフラになってしまうので、マテ茶を水出しで入れて飲んでいた。マテ茶は味も好きだし体にもとてもよいそうだ。

CDムード選曲について

横須賀マナティーのHoshinoさんがDJを担当しているフロアでは、トラディショナル中心でリズム系、メロディー系、ミロンガ、ワルツなど各タンダのバランスもほどよく、踊っていても座って聴いていても楽しめる選曲だった。またこのフロアの音響機器は素晴らしく音質も音量も申し分なかった。

もう一つ、隣のフロアではMasaさんがDJ担当でこちらはトラディショナル以外にもいろんな楽しい曲、定番以外のおもしろい曲などがかかっており、そちらのフロアもドキドキわくわくで楽しめた。

今回もう一つ下の棟では、海部さんがDJをされているレトロな選曲の会場もあったのだけれど、棟が少し離れていることもあり、ついつい行きそびれてしまった。

ブティック踊り場で

例年だとせっかく来たのだから、と結構たくさんの方と踊るのだけれど、今年は膝の調子がかんばしくなかったこともあり、座って休んでいる時間が多かった。せっかく誘っていただいたのに、ちょっと足がしんどくてお断りしてしまった方もいらしたり、2曲ぐらいしか踊れなかった方もいらして、ちょっと申し訳なかったなあ。。。

フロアの状況については、さまざまな地域から、年齢、経験、習っている状況もさまざまであるタンゴ愛好者が集まっているミロンガだったこともあり、正直なところあまり安心して踊れる、という状況ではなかった。具体的には割り込みや追い越し、後ろに下がってくるステップなどでパートナーさんも私もヒヤリとすることが度々あり、気をつけながらゆっくりと踊った。それでも、各地からいらしている方とお話をしたりして交流を深めたり、いい選曲の音楽を聴いたり、踊っている方々を眺めながら楽しむことができた。

それぞれの地方にはそのコミュニティー独特の踊り方が定着しているのだろうし、東京などの一部のミロンガ以外ではあまり人が混んでいるミロンガで踊るという経験も少ないのではないかと察する。いろんな踊り方の人たちが限られたスペースの中で一斉に踊るのだからなかなかに難しさもあるのだけれど、それでもやっぱり、私はそのフロアの中で全体の流れに乗りながら音楽をじっくりと聴き、みんながスペースを共有しつつタンゴを安心して踊ることができるようになっていってくれたら嬉しいなあ、と思う。


るんるん
大ミロンガ
八ヶ岳タンゴ合宿最後の夜には去年から敷地内にある体育館を利用してグラン・ミロンガが開催されるようになった。このミロンガは合宿に参加している人以外のビジターも参加できる、ということで、地域の方がたの参加も多くあったようだ。

会場は体育館なのでとても広く、半分強程度の広さに仕切って踊るためのフロアと休むときの椅子、飲み物コーナーなどが設置されていた。会場設定、音響その他、かなり準備が大変だったと察せられた。

位置情報DJについて
この日のDJは御殿場のMasaさん。トラディショナルはもちろんだけれど、いろんなタイプのタンダがあり、普段はかかることがほとんどないピアソラも2曲ほど入っていて、個人的には嬉しかった。また、そのタンダのオルケスタと次のタンダのオルケスタが読みやすい字で表示されているのは、どのタンダで踊るか、どのタンダで休むかを考える上で助かったし、今かかっているのが誰の曲か、すぐに確認できるのはありがたかった。

位置情報デモンストレーション
今回レッスンを担当してくださったルシア&アルバロ先生とリリアナ&ケンジ先生がエキシビションで踊りを披露してくださった。
リリアナ&ケンジ先生はピアソラのゆったりしたオブリビオン。次から次へと流れるようになめらかに絡まりながら魔法のように動いていくお二人の足とオブリビオンの音楽がハーモニーを織り成して、独特の世界を作っていた。

次に踊られたルシア&アルバロ先生のデモは対照的な速いテンポのミロンガ。ほとんどすべてダブルテンポで刻み続けているのに、寸分たがわずお二人の動きがピッタリ揃っており、本当に舌を巻くような超絶技巧とすごいエネルギーでお客さんもかなり盛り上がっていた。

その後二組の先生方によりワルツのデモがあったのだが、同じ曲でもそれぞれの組の個性がよく出ており、ずいぶんと違う印象になるものだなあ、、と思いながら拝見していた。


撮影 by マックさん

位置情報踊り場について
ミロンガタイムの踊りに関しては前述のミロンガの感想と重複するので、割愛するが、体育館でのミロンガということでスペースが充分にあり、みんなが思い切りガンガン踊ってもあまり接触したり混乱するようなことにはなっていなかったと思う。
ただ、やはり女性に無理な技をかけ続けている方も若干見受けられ、内心少々ハラハラしてしまった。

位置情報最後に。。。
ミロンガはもちろん、合宿中のこまごまとした運営上のこと、レッスンの手配やお金の管理など、主催の海部さんはじめスタッフをしてくださっていた皆さんには本当にご苦労様でした、とお礼を言いたいと思います。特に海部さんはご自分の足を痛められていてほとんど踊れないのにみんなの世話をして、いろいろと気を配ってくださり、縁の下の力持ち的なご努力に頭が下がる思いでした。