[特別寄稿2007年2月] 日本タンゴ的DJ論 – 富川リュウ

日本タンゴ的DJ論 – 富川リュウ

皆様、はじめまして。富川リュウです。
タンゴ歴は4年半。習い始めの2年半はレッスンに明け暮れ、ミロンガ参加は3回だけ。よく言えば努力家、わるく言うとただのビビリィな富川ですが、2年前からは、毎週のようにミロンガに繰り出して妻を困らせている、今日この頃です。

さて今回のお題は、日本タンゴ的DJ論。踊ってて「ここが不満だぁ」って思ってることやら「こんな曲で踊りてぇ」てなことまで、勝手気ままに書いちゃいます。もちろん、独断と偏見の塊ですんで、そこんとこヨロシクです!

<氷川きよしはまだ早い>

海外にも、演歌マニアという方々がいるようだ。この日本という異国の国のワビサビの独特な価値観。コブシをまわす一風変わった歌いっぷり。そんな演歌に魅せられた外国の方々の中には、日本人よりも日本人的な風貌の方もいらっしゃる。

そんな方々が、氷川きよしの演歌を聞いたらどう思うだろうか。きよしのズンドコ節、きよしのドドンパ、等など、変わり種を連発している。きっと海外の演歌ファンは、オーソドックスな、八代亜紀や北島三郎などのベタなド演歌が好きに違いない。氷川きよしはちょっと・・・と言う声が今にも聞こえてきそうだ。

私は何も氷川を否定するつもりはない。すがすがしいキャラクターと抜群の歌唱力。ファンも沢山いて、ヒット曲を連発している。それでも、でもでも、である。日本で、この日本で、皆が子供の頃からド演歌を聞き飽きるほど聞き続けていて、もうすっかり耳馴染みになっていて、それでやっと、やっと今、氷川きよしの時代なのだ。今の時代になってやっと、氷川きよしも新しい演歌としていいなぁ~と、そういう事なんだと思うのだ。

日本にも、タンゴマニアとうい方々がいるようだ。他でもない我々のことだ。遠く離れた地球の裏側、アルゼンチンという国の独特な文化。そのタンゴという音楽と踊りに魅せられた日本人の中には、本場のミロンゲーロを彷彿とさせるような、マニアな方もいらっしゃる。

さてここからは、私の私見的提案である。しかし便宜上「私達」という表現を使わせていただく。

一、私達は、ベタなタンゴをもっと聞きたい。まだまだベタベタなものが聞き足らないのだ。

一、私達は、GOTANなどに代表される、いわゆるエレクトリックなタンゴでは踊りたくない。かけていただくのは構わないが、せいぜい3曲くらいまでにしてもらいたい。

一、私達は、ドラマチックな展開で、いかにもショータンゴに使えそうな曲や、火曜サスペンス劇場のこれぞというシーンで使われるような、効果音的な曲では踊りたくない。ていうか踊りにくいのだ。

冨川は、そんなに色々な曲を知っているわけではないので、やっぱりディ・サルリやフランシスコ・カナロが踊りやすいのです。ワンパターンでもいいじゃないですか。ちょっと変り種をかけるのなら、フォーエバータンゴで使われていたような曲。それくらいなら聞き慣れているし、ついて行けるんだけどなぁ。

<コルティーナ・カーテン・仕切り>

コルティーナとは、スペイン語でカーテンのこと。ミロンガ用語としては、曲と曲の合間にかかる「つなぎ」というか「仕切り」のこと。本場アルゼンチンでは、5、6曲おきに必ずコルティーナが入るミロンガと、全くコルティーナが入らないミロンガの2種類がある。

前者の場合には明確なルールとして、二人が踊り始めたなら、コルティーナが入るまではパートナーは変えない。そしてコルティーナが入ったなら、必ずそれまでのパートナーとは離れなければならない、という暗黙の掟がある。
さて日本では、どうだろうか? コルティーナがパートナーチェンジを促すものであることは知っていても、それが暗黙の掟になっているとは云い難いのが実情ではないだろうか。ならばいっそのこと、コルティーナなんて辞めちゃってもよいのではないか?

日本でも、ある程度定着しているルールがある。一人の人と最低でも2曲、できれば3曲ほどは踊る。5曲、6曲を踊る場合には、男性の方から女性に了解を得る。あるいは嫌がっていないかを察して、しつこくはしないようにする・・・これくらいの暗黙のルールは、だいたい浸透しているのではないだろうか。それに本場ブエノスにだって、コルティーナの全く入らないミロンガもあるんですから・・・ね?

<わがままリクエスト>

富川はディ・サルリやフランシスコ・カナロの他には、オズワルド・プグリエーゼが好き! 特に男性の歌声の入っているやつが。何故かわからないけど、ミロンガでかかる曲の中には、歌の入っているのが少ないような気がするんだよね。

あと好きなのはウーゴ・ディアス!あのギターとハーモニカの痺れるような曲調がたまんないのよ。それからまだ、一回もミロンガで聞いたことのないのが、葉加瀬太郎の「watashi」という曲。これはユージンyアリサがショーで魅せてくれたんだけど、ほんとにムードのあるいい曲なんです。

ねえDJの皆さん! オズワルド・プグリエーゼとウーゴ・ディアスとwatashi!をかけてくださいまし。え~!オズワルド・プグリエーゼも、ウーゴ・ディアスも、踊りにくいじゃないかって?それにwatashiなんてもろにショー用なんだろうし、そんなマニアックな選曲じゃ、他の皆が踊りにくいだろうって?いいじゃない、富川が好きなんだから。富川は好きな曲で踊りたいだけなの! 

あーあ、やっぱり私もただのワガママ野郎だったのね・・・おあとがヨロシイようで。

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